富士通,小型プラガブルタイプのCFP2 ACOトランシーバを開発

富士通オプティカルコンポーネンツは,同社が新規に開発した光デバイス(小型半導体変調器及び超小型集積コヒーレントレシーバ)を用いて,小型,低消費電力なプラガブルタイプのCFP2 ACOトランシーバの量産化技術の確立に成功した(ニュースリリース)。

近年の急激な通信トラフィックの増加により,コアネットワークを中心に長距離,大容量化の要求に対応するため,コヒーレント方式を用いた100G光ネットワークの普及が拡大しており,今後,メトロネットワークやデータセンター向けネットワークへの展開が期待されている。

特に次世代の光通信装置では,光コア部をCFP2トランシーバサイズに小型化し,消費電力の大きいDSPをボード展開することによる抜本的な高密度実装が強く望まれていた。そのため,光デバイスの小型化と高光出力他の特性化の実現に向け,世界中で新たな技術適用が試みられて来たが,これまで製品レベルに達していなかった。

今般,同社では,光エレメントの小型化と高密度パッケージング技術や高精度な自動搭載技術の開発により,自社製光デバイス(小型半導体光変調器及び超小型集積コヒーレントレシーバ)及びそのデバイスを搭載したCFP2 ACOトランシーバの量産化技術の確立に成功した。

このトランシーバは,変調器に同社小型光半導体変調器,受信器には同社小型集積コヒーレントレシーバを採用すると共に,これまで培った光デバイス制御技術を活用して,環境変化に対して高安定なモジュールを実現した。Class 2準拠品では変調器ドライバとして,リニアドライバを採用しており,16QAM伝送に対応する。

また,回路規模を削減する回路設計技術と高密度実装技術を駆使して,CFPの約半分となるCFP2形状の小型サイズに光アンプの搭載を可能とし,QPSK変調時に対して変調振幅の低下する16QAM変調時でも-2dBm以上の高光出力を実現した。

同社ではこの製品を適用することにより,高機能化,高密度実装,低消費電力な次世代の光通信装置を実現できるとしている。尚,2015年3Qより本製品の販売開始を予定している。