光学製品の輸入商社の業界団体「レーザー輸入振興協会」(JIAL)は,1月23日,東京・市ヶ谷の私学会館にて第25回となる定期総会を開催した。今回は役員の改選が行なわれ,参加企業31社から22名の役員が選ばれた。また,会長には㈱日本レーザー代表取締役の近藤宣之氏が再任した。
アベノミクスによる円安誘導が輸入商社にとって厳しい環境を招いていることについて近藤氏は,この政策が行きすぎだとしながら「我々の仕入れ価格は50%も上がっている。これでは誰も生き残れない。仕入れコストをそのまま価格に転嫁することはできないが,10%,20%でも売価を上げていこうというのが,我々のコンセンサスだ。また,輸出企業は儲かっており,設備投資や研究開発投資が活発化している。今年あたりその恩恵がこの業界にも好影響を与えるのではないか」と期待を見せた。
総会後の懇親会には100名以上が参加し大いに盛況となった。JIALの設立が25周年を迎えるに当たり,参加企業内でも代替わりが始まっており,女性を含む若手の姿も多く見られた。今回の総会はこうした世代間の交流も目的の一つだったという。
また,今年は国連が定めた国際光年であること,昨年にはLEDの研究で3人の日本人がノーベル賞を受賞したこと,またSPIEの会長にアジア人として初めて宇都宮大学オプティクス教育研究センターの谷田貝豊彦センター長が就任したことなど,光業界に明るいニュースが相次いでいることもあって業界の雰囲気は決して暗いものではなく,この日の懇親会も盛況のうちに閉幕となった。