ソニーは,スマートフォンと連携し,テキスト,シンボル,画像等の情報を視界に重ねて表示する,透過式メガネ型端末「SmartEyeglass(スマートアイグラス)」を開発し,商品化に向けた取り組みを進めている。さらなるアプリケーションの探索と充実のため,「SmartEyeglass Developer Edition(スマートアイグラス・デベロッパーエディション)」「SED-E1」を,日本,アメリカ,イギリス,ドイツにおいて,アプリ開発者に向けて本年3月より発売する(ニュースリリース)。価格は100,000円+税(日本)。
この製品はCMOSイメージセンサ,加速度センサ,ジャイロスコープ,電子コンパス,照度センサ,マイクなどの多彩なセンシング機能と,連携したスマートフォンのGPSによる位置情報などを活用して,ユーザの状況に応じた情報を提供できる端末。同社独自のホログラム光学技術により,視野を遮るハーフミラーを使わず,85%の高い透過性を持った厚さ3.0mmの薄型レンズを実現した。
また,単色表示のためカラーよりも低消費電力でありながら輝度が高く(最大1,000cd/m2),両眼表示により様々な環境でもテキストが読みやすく視認性の高い表示が可能となる。無線接続した本機とスマートフォンが相互にセンシングデータや画像データなど情報をやりとりすることにより,スマートフォンのアプリケーション次第で,多彩な活用シーンが期待される。
視認中の対象物から視線を逸らすことなく情報を確認できる重畳表示方式を活かして現実世界に情報を付加するAR(拡張現実)により,例えば製造現場での作業指示や警備現場での事故情報表示など,業務用途でも活用が期待できる。