JSRは,台湾の化学大手である長春石油化学股份有限公司と中国常熟市にてディスプレイ材料の製造を行なう合弁会社 捷時雅精細化工(常熟)有限公司(英文名:JSR Micro(Changshu)Co., Ltd.)を設立することに合意した(ニュースリリース)。投資額は約40億円。
合弁会社の設立にあたってはJSRが51%,長春石化が49%を出資。新設する工場は中国常熟市にある長春石化の現地法人敷地内に建設し,液晶ディスプレイ用材料である着色レジスト・感光性スペーサ・保護膜等の生産を行なう。工場は2015年中頃に着工し,2016年中の生産開始を予定している。
ディスプレイ材料は2000年以降アジアを中心に需要が急拡大しており,その需要に応えるため,これまでJSR Micro Korea(韓国 忠清北道),JSR Micro Taiwan(台湾 雲林県)を設立している。今回設立する合弁会社は,ディスプレイ材料事業として3か所目の海外生産拠点となる。
中国のLCD業界は,政府によるLCDパネルの国産化政策を背景に今後も拡大成長を続け,2020年頃には世界最大の市場になると見込まれている。今後,長春石化の持つ中国での工場運営ノウハウとJSRの持つ技術力を融合し,中国市場における事業を積極的に展開していく方針だ。