近大,青色LEDにより世界最高速となる662Mb/sの可視光通信に成功

近畿大学は青色LEDを使い,可視光通信による世界最高速度662Mb/sを実現した(ニュースリリース)。これは,新聞1年分の情報量を約8秒でダウンロードできる速さ。

研究グループは,平成24年(2012年)に赤色LEDを用いた可視光通信の世界最高速度(614Mb/s)を持っていたが,今回の青色LEDで自身の記録を更新したことになる。研究グループは青色・赤色LEDと同様の研究手法を緑色LEDにも適用しており,光の3原色全てのLEDで世界最高速度を達成した形となった(青色LED 662Mb/s,赤色LED 614Mb/s,緑色LED 520Mb/s)。

可視光通信は目に見える光が届く範囲で通信を行なうため,データ漏洩などのリスクが小さいとされ,照明機器を用いた家庭内の情報ネットワークや交通安全システムなどでの活用が期待されている。

また,現在普及しているWi-Fiなどの無線電波に影響を与えないため,将来,携帯電話・スマホの使用がさらに増加しても,電波と光の両方を使うことで,より多くの無線通信を可能とする可能性を秘めている。

関連記事「立命館大,可視光通信を用いたスマホ盗撮防止システムを開発」「NTT,可視光通信を用いた超多チャンネル集音システムを開発