シャープは,業界最高となる光出力180mWを実現した赤色半導体レーザ「GH0631IA2G」を開発した(ニュースリリース)。車載ヘッド・アップ・ディスプレイ(HUD)や小型プロジェクタなどのディスプレイの光源用として10月21日よりサンプル出荷を開始,12月22日より量産を開始する。サンプル価格は5,000円。
車載HUDは,安全運転をサポートするシステムとして普及拡大が見込まれ,光源として,高輝度で省エネ性に優れる高出力の半導体レーザが求められている。
このレーザは,半導体レーザチップの構造や材料の組み合わせを工夫することにより,波長638nmで業界最高となる光出力180mW(25℃)を実現した。さらに,高温動作時(65℃)でも120mWの高出力を維持。HUD用光源に必要な3原色のうち,高輝度な赤色の表示が可能。また,業界最高となる変換効率33%により,発熱を抑制でき,搭載機器の放熱設計の簡略化や小型化に貢献する。
主な仕様は以下の通り。
項目 | 条件 | 特性値 | |
しきい値電流(TYP.) | – | 70 mA | |
動作電流(TYP.) | 光出力=180mW | 215 mA | |
動作電圧(TYP.) | 2.55 V | ||
ピーク発振波長(TYP.) | 638 nm | ||
ビーム広がり角(TYP.) | 平行 | 8° | |
垂直 | 13° |