アウトスタンディングテクノロジー,世界初の商用可視光通信システムの量産を開始

アウトスタンディングテクノロジーは,LEDの発する光を高速に明滅させて信号を送受信する通信技術である,可視光通信システムについて,世界初となる商用製品の量産を開始した(ニュースリリース)。

今回,天井の照明とパソコンにUSB接続した端末で複数ユーザにサービスを提供する無線LANタイプと,工場内や機器組込の利用を想定したFAタイプの2種類をリリースする。

一般的なLEDを高速明暗制御することにより,無線LANタイプで最速20Mb/s,FAタイプで最速100Mb/sのデータ送信を可能にする。これにより,汎用的なEthernetで既設のネットワークに接続し,双方向の高速通信が可能になるといしてる。

リリースは,無線LANタイプが2015年3月,FAタイプが2015年3月を予定している。評価版についても,9月と12月にリリースを予定している(要予約)。価格は無線LANタイプの場合,天井設置親機が25万円,PC用USB端末が1万円,FAタイプは2台セットで25万円を予定している。

今後LEDの普及により照明と通信とのインフラ統合が急速に進行し,グローバルな可視光通信市場は2020年に93億ドルに達するという予測もあることから,同社では売上予想を2015年に3億円,2018年に35億円を見積もっている。

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