ショットAG,高電圧コンデンサ用ガラスセラミック誘電材料「POWERAMIC」を開発,販売へ


ドイツ・ショットAGは,高電圧コンデンサ用のガラスセラミック誘電材料の新製品「POWERAMIC」を開発,NEC SCHOTTコンポーネンツを通じて国内販売を行なう(ニュースリリース)。

開発した材料はチタン酸塩ベースのガラスセラミックで,ナノサイズの結晶構造と厳密に管理されたアモルファス相を特長とし,高電圧コンデンサの小型・軽量化,高性能化を実現する。また,空隙が無く緻密性が高く,高温下でも絶縁性と破壊強度に優れるほか,非常に高いエネルギー貯蔵密度を持つ。

高電圧コンデンサは電力変換装置における電流変動の緩衝,カップリングや平滑用に使用するもので,半導体露光や視力矯正手術で利用されるエキシマレーザ,医療用X線装置などに適用されている。

高電圧コンデンサは,ポリプロピレンやN4700などのセラミックが主流だが,90℃以上の環境では静電容量が小さくなったり,製品品質の信頼性が失われるなどの問題があった。