富士経済,タッチパネル市場調査結果を発表

富士経済は,タッチパネルとその構成部材に関する世界市場調査を行ない,その結果を報告書「2014 タッチパネルと構成部材市場の将来展望」にまとめた(プレスリリース)。

それによると,静電容量式タッチパネル(タッチモジュール)の2013年市場は,前年比71.0%増の2兆5,215億円となった。これはスマートフォンやタブレット端末,ノートPCでの搭載が進み,このうち,特にスマートフォンではハイエンド機種の生産台数が増加し,高価格のインセル型とオンセル型の採用が増加したため,金額ベースを押し上げたとしている。

静電
■静電容量式タッチパネル(タッチモジュール)の世界市場

 

静電構成比
静電容量式タッチパネル方式別構成比・数量(枚数)ベース (2013年・2018年予測)

2018年市場は,2013年比26.4%増の3兆1,866億円と予測。今後新興国でのスマートフォンの普及が進み,低価格なフィルムセンサ型の需要が拡大すると見られている。そのフィルムセンサ型の2013年市場は前年比2.0倍の8,656億円になったとしている。ガラスセンサ型の代替として数量が大幅に伸長。加えて,タブレット端末やノートPCなどサイズが大型化したこともあり,金額が数量以上に拡大したという。2018年予測については2013年比70.4%の1兆4,747億円と予測している。

フィルムセンサ
フィルムセンサー型市場

一方,カバーガラス一体型の2013年市場は,前年比2.8倍の1,735億円。中国メーカや日系メーカのタブレット端末用途で採用が進み,市場が拡大したとしている。今後は中国スマートフォンメーカのローエンドからハイエンド機種向けの需要がけん引すると共に,低コスト化と薄型・軽量化,光学特性の向上により,中大型サイズ向けの需要が高まり,2018年市場は2013年比73.7%増の3,014億円になると予測されている。

カバーガラス
カバーガラス一体型市場

また,タッチパネル部材(静電容量式・抵抗膜式)市場については,2013年が前年比53.4%増の1兆948億円となり,スマートフォントタブレット端末がけん引役となり,市場が拡大したとしている。今後もタッチパネルの市場拡大に伴い,部材市場も拡大していくと予測されているが,タッチパネル価格の低下が進んでおり,部材の単価も急速に下落しているため,その伸長率は鈍化すると見られている。