アバールデータ,「光切断法」の新たな画像処理アルゴリズムを開発

アバールデータは,「光切断法」の新たな手法として,物の高さの測定と物体の表面の模様を同時にカラー画像で撮影する画像処理アルゴリズム(ソフトウェア)「AZP-ALS-01」を開発し発売を開始する(プレスリリース)。

このアルゴリズムは,従来の光切断法の欠点でもあった測定スピードの遅さや,光沢のある物の測定ができなかった点を解決するために開発されたもの。光切断法による三次元形状測定において,スリット光に従来のレーザ光に変わり白色LEDを用いる事で,三次元形状とカラーのテクスチャ情報を取得し,形状検査とテクスチャの検査を同時に可能とした。さらにスリット光の中心位置抽出アルゴリズムを見直し,より高速,高分解能化を実現している。

これにより高額な撮影機材を用いなくとも,従来技術と比べ高精細かつ2~3倍の測定スピードを実現できる。一般的なカメラで撮影した画像検査では,検査対象物の凹凸の影響によりできた影なのか,汚れなのかの判断が難しい場合が多くあったが,高さも同時に測定することにより,製品の欠け,キズ,汚れなどの検査項目が一度の測定で可能となった。

用途として,自動車,鉄鋼,建築,食品業界などにおける,鉄板や樹脂板,布,紙などのシートの打痕,キズ,シワ,平面度,汚れ検査,食品や薬品,木材などの形状,体積,割れ,欠け,色検査などを想定。製品構成はアルゴリズムに加え,画像入力ボードと専用の照明を併せての販売を予定している。