パナソニック,LDS工法を採用したカスタムオーダー3次元回路形成デバイスの受注開始

パナソニックは,射出成形品の表面に電気回路を形成するLDS工法(LDS)を新たに導入し,この工法を採用した3次元回路形成デバイスのカスタムオーダーの受注を2014年6月から開始する(プレスリリース)。ウェアラブル機器,モバイル機器などのさらなる高機能化,デザイン性向上に適したサービスとなっている。

LDSとは,金属粒子などを混ぜた専用の成形樹脂材料を用いて射出成形を行ない,回路を形成したい領域をレーザにより活性化,これにより成形材料内の金属粒子を導体化させ,その部分に無電解めっきを行うことで回路を形成する工法。

新しい端末として注目されているウェアラブル機器は,幅広い用途向けに実用化され本格的な市場導入が見込まれており,今後の普及にはデザイン性,ファッション性が要求されている。

このような中,射出成形品の表面に電気回路を形成するMIDへの関心は高まっている。同社はMIDを実現する独自の工法で,独自の表面活性化処理技術とレーザパターニングによる射出成形品の表面に電気回路を形成する技術であるMIPTECを有し,微細配線を強みに部品実装を伴う小型センサ用パッケージなどに展開している。

今回,MIPTECに加えLDSを新たに導入,MIPTECが得意とする各種センサに加え,ウェアラブル機器などの筐体部分への応用を可能にした。今後,ICTのみならず,産業,医療,車載機器分野など幅広い顧客のニーズに対応していく。