古河電工,GaNパワーデバイスに関して米Transphorm, Inc.と知財ライセンス契約を締結


古河電気工業(古河電工)は,窒化ガリウム(GaN)パワーデバイスの米Transphorm, Inc.と,GaNパワーデバイスに関連する同社単独保有特許の独占的通常実施権の許諾に関する契約を結ぶ一方,同社によるTransphorm社株式の取得に関する契約を締結した(プレスリリース)。

近年,次世代電源システムにおける小型・効率化のためのGaNパワーデバイス導入の必要性が高まっている。この技術は,超小型ACアダプタ,高パワー密度のPC,サーバや通信用電源などから,高効率太陽光発電用パワーコンディショナや機器制御システムにまで多岐に広がるとみられている。

古河電工は,シリコン上へのGaN結晶成長に関する技術を中心とした約150件(国内110件)の関連特許を単独で保有している。一方,Transphorm社は,世界初のJEDEC認証済み600V級GaN-HEMT製品をリリースするなど,業界のリーダーとして評価されているが,今後のGaNパワーデバイス市場の急速な成長に伴う事業拡大に備え,早急に強力な特許環境を築く必要があった。

今後,両社は戦略的なパートナーシップを構築し,GaNパワーデバイスに関連する製品群の強化,育成を図る。