NTTデータ中国と古河電工など,減災に向け,光ファイバを用いたパッシブセンサ実証実験を開始

NTTデータ中国と古河電気工業,日本コムシス中国支店は共同で,岡山県鏡野町において減災に向けたパッシブ防災センサの実証実験を開始する。これは自治体初の光ファイバ網を活用したパッシブ防災センサ(雨量計・水位計)の実証実験という。

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今回の実証実験は,近年頻発しているゲリラ豪雨に際して,早急に危険個所の特定や危険発生の時間の予測などを迅速かつ詳細に行なうため,リアルタイムでモニタリングできる仕組みの実現のため取り組むもの。

現在,気象観測装置のパッシブ化(光ファイバセンサで構成され,センサ部に電源や高価な伝送機器が不要)の開発が進んでおり,停電・落雷などの気象状況に左右されず,避難判断に必要な詳細情報をリアルタイムに把握することが可能となっている。

光ファイバ敷設団体にとってはこのシステムを導入することにより,光ファイバの有効的な活用と,運用費用のコスト削減(電気装置が不要なため故障などのリスクが極めて少ない)を図ることが可能になる。

今回,光ファイバ網が整備されている鏡野町地域で,このパッシブセンサの有効性を検証するが,具体的には光ファイバ網に光ファイバ式の雨量計,水位計を接続し中央設備の監視装置にて測定・監視を実施。雨量計により,限定された狭いエリアの降雨量をリアルタイムで測定する。水位計により,設置点の水位をリアルタイムで測定するとともに,上流の降雨量との関連性を調査・分析し,今後の減災活動に役立てる。

今後,この実証実験の有効性が証明されれば,ゲリラ豪雨などで甚大な被害を受けている団体,対策を講じようとされている団体などに対して提案を進め,減災対策の一環としての活用を支援していくとしている。

詳細はNTTデータ中国プレスリリース