デンソー,商用車向けに近赤外線を用いた居眠り検出システムを製品化

デンソーは,ドライバーの顔画像から運転状態を検出することができる、「ドライバーステータスモニター」を開発した。近赤外線カメラとECU(コンピュータ)から成っており,メーターバイザーの下に搭載する。カメラで撮影したドライバーの画像をもとにECUが顔の向きや目の開き具合等を解析し,決められた時間,眼を閉じたり,正面を向いていない状態が続くとドライバーに警報を鳴らして安全運転を促す。

この製品は,デンソーが強みとしている画像認識技術を利用している。まず,カメラで撮影したドライバーの画像をもとに,ECUが顔の輪郭や目・鼻・口などのパーツを検出する。各パーツの相対的な位置関係により顔の向きを検出し,脇見などを検知する。また,まぶたの開度や動きによって,ドライバーの異常度合いを推定する仕組みになっている。カメラは常に撮影を行なっているため,リアルタイムでドライバーの状態を検出することができる。

また,近赤外線をカメラの照明として使っているため,車室内が暗くても,安定してドライバーの顔を撮影することができる。さらに,様々な人の輪郭・目・鼻・口など顔の特徴を使って性能改善を重ね,個人差の影響を受けにくい安定した検出ができるようになっている。

この製品は,現在販売中の日野自動車株式会社の大型トラック・日野プロフィア,および大型観光バス・日野セレガに搭載されている。

デンソープレスリリース