2013年度の光産業国内生産額・全出荷額はプラス成長の見込み

2013年度分野別全出荷額見込み

■情報通信分野,7.6%の6,294億円
光伝送機器・装置は100Gb/s伝送向け投資が進み,幹線系が43.1%と増加,これに伴って光増幅器も15.9%と増加する見込みで,光伝送リンクについても269.4%と大幅な増加が見込まれている。光ファイバケーブルに関しても中国など新興国での通信インフラ投資が継続して行なわれることから,7.1%の増加が見込まれている。

■情報記録分野,-8.4%の1兆2,051億円
光ディスク装置は,BDプレーヤの需要が低下し,-6.9%と減少の見込み。また,レコーダについてはアーカイブ仕様の業務用光ディスク装置の伸びが見込まれているものの,民生用市場の縮小が影響し,-11.0%の減少が見込まれている。光ディスク媒体も低調が続いていることから,CDが-15.0%,追記型・書換型BDが-12.6%と減少が見込まれ,全体でも-11.7%の減少が見込まれている。

■入出力分野,-5.6%の3兆8,388億円
光学式プリンタは新興国向けが伸び,2.2%の増加が見込まれ,景気回復によるリプレイス需要を受け光学式MFPも2.1%と増加が見込まれている。デジタルカメラは一眼レフタイプが-6.9%,コンパクトタイプが-29.2%とそれぞれ減少し,全体でも-17.0%の減少が見込まれている。デジタルビデオカメラとカメラ付き携帯電話も低調に推移するため,それぞれ-23.3%,-4.0%の減少が見込まれている。

■ディスプレイ・固体照明分野,3.5%の6兆4,244億円
FPD装置は-2.5%と減少するものの,ここにきて下げ止まりつつあると見られている。プロジェクションディスプレイ装置については超高輝度・短焦点・インタラクティブ製品の市場拡大と東南アジアにおける教育機関向けが伸び,7.2%の増加が見込まれている。景気回復が後押しし,公共施設などでデジタルサイネージ需要が上向きつつある中で,大型ディスプレイ装置に関しても48.2%の増加を見込んでいる。しかし,全体では-1.4%の減少になる見通し。固体照明器具・装置は,LED照明器具・装置が堅調で,26.2%の増加を見込んでいるものの,LEDランプの価格低下が進み,-8.1%の減少が見込まれている。ただ,全体では17.9%の増加を見込む。

■太陽光発電分野,84.1%の3兆8,388億円
国内市場の旺盛な需要により,太陽光発電システムと太陽電池セル・モジュールはそれぞれ111.8%,48.6%と増加の見込み。

■レーザ加工分野,25.1%の4,483億円
レーザ応用生産装置は炭酸ガスレーザ,固体レーザ,エキシマレーザなど全てにおいてプラス成長が見込まれており,このうち,炭酸ガスレーザが32.2%,エキシマレーザが27.8%と大幅に増加する見込み。レーザ発振器に関しても16.0%と増加が見込まれている。

■センシング・計測分野,4.8%の2,234億円
光センシング機器は自動車関連向けが好調に推移し,これが牽引役となって全体で4.7%の増加が見込まれている。一方,光測定器は基幹系ネットワーク通信の伸長により,計測機器全体で6.2%の増加が見込まれている。

表1光産業の国内生産額
表1 光産業の国内生産額
表2 光産業の国内出荷額
表2 光産業の国内出荷額