NTTエレ,25G×4チャンネル集積アバランシェ型小型受信サブモジュールを開発

NTTエレクトロニクスは,100Gb/sクライアントインターフェース用の次世代小型プラガブル光トランシーバの構成部品として,CFP2-MSAおよびCFP4-MSAトランシーバに搭載可能な25G×4チャンネル集積アバランシェ型小型受信サブモジュール(APD型ROSA)を開発した。

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今日,イーサネット標準 に対応する100Gb/sプラガブル光トランシーバとしては,CFPと呼ばれるサイズのものが一般的であり,オンラインでの動画視聴の普及や巨大なウェブアプリケーションの増加などによりデータ容量が急増するデータセンタ内およびセンタ間の接続用に利用されている。

特に40kmを超える伝送では,100GBASE-LR4と呼ばれる10km伝送の規格で利用されている光トランシーバの送信側の出力パワーを増加させるとともに,受信側に半導体光増幅器(SOA)を用いて,伝送後の受信パワーを増幅して受信する構成が採用されている。

現在のCFPトランシーバは一つのスロットに最大二つしか搭載できないことから,一つの装置に収納できるトランシーバの数を増してポート数を増加させるため,次世代のプラガブル光トランシーバには小型・低消費電力化が求められている。このような要求に対し同社は,四つの25Gb/sの受信器と分波フィルタを一つのモジュールに収めた4チャンネル集積小型ROSAを開発した。

フォトダイオードとしてPIN型を用いた10km伝送用のPIN型ROSAと,アンプ機能を有するアバランシェPD(APD)を用いた10km超の伝送が可能なAPD型ROSAの二つのタイプがあり,パッケージサイズは双方とも同一。次世代のCFP2トランシーバのみならず,次々世代のCFP4トランシーバまで搭載可能なサイズとなっている。

APD型ROSAは,イーサネット標準として規定された40km伝送の仕様を一部満足しないものの,SOAを利用することなくCFP2 / 4の小型トランシーバで40kmに迫る伝送が可能。小型・省電力化という点で,一つの手段となり得ることから,世界中のトランシーバメーカからAPD型ROSAに大きな期待が寄せられている。

現在,ITU-Tでは,SOAを用いた構成では光トランシーバの小型・低消費電力化が困難であることから,APD型ROSAをベースとした基準を新規に作成しようという提案が議論されている。同社はITU-Tでの標準化と連携すると共に,2014年夏頃の製品販売を計画している。

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