ニコンは,JRグループの公益財団法人である,鉄道総合技術研究所の旧リニア実験施設(宮崎県 日向市 美々津町)において,太陽熱を利用したマグネシウム還元の実用化に向けた実証実験を,2014年3月から開始する。
同社は,小濱泰昭 東北大学名誉教授が提唱するマグネシウム循環社会構想に賛同し,支援を続けてきている。 マグネシウム循環社会構想では,マグネシウム合金をエネルギーキャリアとして使用し,使用により変化したマグネシウムの水酸化物や酸化物を太陽熱と還元剤で金属マグネシウムに還元し,添加物によってマグネシウム合金に戻して再利用するもの。
また,2013年の春から小濱教授(当時)と共同で,東北大学が同実験施設に所有する直径1.5mの太陽炉を用いたマグネシウム還元実験も行なってきたが,今回,新たに直径3mの太陽炉を製作して同実験施設に設置し,同社の技術者を常駐させて,実用化の加速に取り組む。
太陽光の熱エネルギーによって,水酸化物や酸化物などのマグネシウム化合物を金属マグネシウムに還元できることはすでに実証できており,今後はその生産性とコストの課題を克服するために,太陽炉の性能向上を図るとともに,マグネシウム還元反応の高効率化開発を加速させる。
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