日本製鋼所,エキシマレーザを搭載した微細穴加工装置を台湾メーカに納入

日本製鋼所は,エキシマレーザを搭載した微細穴加工装置を開発し,医療機器向け材料加工を手掛ける台湾企業に納入したと,この12月に開催されたセミコンジャパン2013で明らかにした。

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搭載しているのはコヒレント社製の波長248nmのKrFエキシマレーザで,装置はビームサイズが4×4mm,穴加工位置精度が±0.5μmの仕様。複数のマスクによる多段階照射やテーパ角制御を可能にし,Roll to Roll搬送に対応する。納入した装置は,喘息用吸入器(ネブライザー)に充填されるパウダー状の薬剤を噴霧するための穴あけ加工を行なう用途で適用されているという。材料はポリイミドで,4μm径の穴をレーザで加工する。

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日本製鋼所ではガラスやSiC,CFRPなどの穴あけ加工への展開も検討しており,テスト加工を行なっている。実際,ガラスでは9μm径と22μm径,SiCでは90μm径,CFRPでは107μm径の加工例があるが,加工品質など技術開発が必要としている。

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今後の用途拡大に向けた装置開発が注目されるところだ。

※写真提供:日本製鋼所(資料より抜粋)