島津製作所,業界最高クラスの高輝度を実現した「ブルーダイレクトダイオードレーザ」を開発

島津製作所は,業界最高クラスの高輝度を実現した「ブルーダイレクトダイオードレーザ」を開発した。まずは2014年1月頃に10Wモデルを発売し,その後50W/100Wタイプや空間出力タイプについても開発を進めてラインナップを充実させる予定。

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加工用レーザでは,従来の炭酸ガスレーザに加え半導体レーザ励起型の固体レーザやファイバーレーザが主流となりつつある。これらの励起源として用いられる半導体レーザを直接レーザ加工に用いる「ダイレクトダイオードレーザ(DDL)」は,小型で電気—光変換効率が高く,大量生産による低コスト化が可能なことから,次世代のレーザ加工光源として注目されている。

そこで同社は,GaN系半導体レーザをベースに,新たに開発した光多重化技術を用いて,金属への吸収率が高い短波長(450nm)ファイバ結合型青色半導体レーザの輝度を従来の16倍に向上させることに成功し,スポットサイズが微小で,微細加工用途にも展開できる「ブルーダイレクトダイオードレーザ」を世界で初めて開発した。

キロワットクラスの出力でも効率よくフレキシブルに伝送可能なファイバ結合型を採用しており,消費電力は固体グリーンレーザの半分程度で済み,DDLを搭載したレーザ加工装置・プロセス装置の可能性を広げる。

同社は,次世代高機能レーザ加工向け光源事業の確立に注力しており,昨年9月にはファイバーレーザ用のシード光源である外部共振器型短パルス半導体レーザを,また今年4月に高出力用レーザミラー・レーザウインドウを発売しており,今回もこれらにつづく製品化を目指す。

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