ソーラボジャパン,中赤外域まで拡張した光スペクトラムアナライザを発売

ソーラボジャパンは,1000~5600nmの中赤外域まで拡張した光スペクトラムアナライザ「OSA205」を発売した。マイケルソン干渉計方式を採用し,内蔵された安定化HeNe基準レーザにより,迅速かつ正確なスペクトルの測定を可能にする。

OSA205_cmyk

同社既存製品のファイバ入力方式のOSAに自由空間光入力ポート(φ6mm開口)を加えたことにより,高い精度と信頼性を保ちながら,より多くの用途に使用できるように汎用性を高めた。スペクトル確度は有効桁数7桁に相当する±2ppm,精度は1ppmを確保。狭帯域の光源(<10GHz)用には,1ppmの確度と0.2ppmの精度の波長計モードも使用できる。

こうした高い精度は,測定対象のスペクトルと安定化HeNe基準レーザ(632.991nm)のインターフェログラムを同時に測定し,光路における変化を実時間で比較することにより実現している。これにより,光路差が最大±4cmの際,スペクトル分解能は最大値の7.5GHz(0.25cm-1)に達する。

今回同社のOSAとして初めて備えたという自由空間光入力ポートは,その入射口のドアを開けると赤色のアライメントビームが出射されるので,光軸調整に効果を発揮する。また,自由空間光入力ポートの周りには♯4-40タップ穴が4つ付いており,30mmケージシステムを取り付けることができるため,直線の光路も作り出すことができる。こうした特長により,フーリエ変換赤外分光光度計の代替装置として期待されている。

さらに中赤外(MIR)のスペクトル分析に完全に対応した測定ツールとなっており,5.5μmまで高い透過率を示す同社のMIR用フッ化物ファイバ&ファイバパッチケーブル,量子/バンド間カスケードレーザとも使用できるとしている。

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