国立精神・神経医療研究センター、外国語学習による脳の柔軟な変化を可視化

国立精神・神経医療研究センター 先進脳画像研究部部長の花川隆氏は、国際電気通信基礎技術研究所研究員の細田千尋氏らと共同で、外国語学習によって脳が従来想定されていた以上に柔軟に変化することを明らかにした。

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今回、複数の磁気共鳴画像を組み合わせた新しい脳画像法を開発し、4ヵ月間の英語語彙学習プログラムに参加した日本人成人24人の脳構築の変化を計測したところ、言語との関わりが乏しいと考えられていた右半球前頭葉の一部が英語力アップに相関して大きくなり、並行して脳局所間の連絡も強化されていた。

1年後に再測定を行なうと、自主的に学習を続けた人だけが学習プログラムによる脳発達を維持し、ほかの人の脳は学習プログラム前の状態に戻っていた。さらに137人における検討でも、英語語彙能力が高いほどこれらの部位が発達していることが確認できた。

本研究は言語学習のメカニズムに新たな視点を与えるだけでなく、失語症のリハビリテーション法開発支援など医療の向上にも貢献することが期待される。

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