京セラは,同社グループの有機基板事業のさらなる強化,拡大を図るため,プリント配線板メーカで,凸版印刷が55%,日本電気が45%を出資する,トッパンNECサーキットソリューションズ(以下 TNCSi)の全株式を取得し,子会社化することを決定,8月6日に京セラ,および凸版印刷,日本電気の3社で株式譲渡契約を締結した。
京セラグループは,プリント配線板市場の中の有機パッケージ分野において,同社100%子会社の京セラSLCテクノロジーが事業を展開している。業界トップクラスのシェアを誇るハイエンドASIC用FCBGA(フリップチップ · ボールグリッドアレイパッケージ)を主力製品としているほか,スマートフォンやタブレットPC向けの小型・薄型のFCCSP(フリップチップ · チップスケールパッケージ)を本格的に立ち上げており,事業の拡大を図っている。
一方,TNCSiは同市場の主にマザーボードの分野において,産業用でハイエンドの通信インフラ向け高多層基板や,スマートフォン向けのモジュール基板,また車載向け基板など,極薄から高多層までの幅広い領域で事業を展開している。同社は高密度プリント配線板の豊富な品揃えと高度な薄型基板技術を有しており,近年では世界最薄クラスの部品内蔵基板を開発している。
京セラは今後,両社の技術シナジーによって顧客のニーズにあった新製品の開発や,同社グループのグローバルな営業ネットワーク,TNCSiの安定した顧客基盤など,両社の経営資源を有効活用することにより,有機基板事業のさらなる強化と拡大を図るとしている。
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