岡山大、心筋梗塞抑制の新手法を発見

岡山大学大学院医歯薬学総合研究科助教の高橋賢氏と教授の成瀬恵治氏らの研究グループは、心臓細胞のイオンチャネル TRPM4(一過性受容器電位チャネルサブタイプ M4)を阻害薬で不活性化させると、心筋梗塞の進行を抑えられることを、ラットを使った実験によって明らかにした。また、この心筋梗塞の抑制効果は、KATPイオンチャネルを不活性化しておいても認められた。

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これまでの心筋梗塞の治療薬は、心臓の細胞のミトコンドリアにある KATP イオンチャネル(アデノシン 3リン酸感受性カリウムチャネル)と呼ばれるタンパク質を活性化させるものが主流となっていた。

高橋氏らは急性心筋梗塞を起こす前にTRPM4 チャネルの阻害剤を投与すると心筋梗塞の大きさが対照群の 4 分の 1 以下に抑えられ、心臓の収縮機能の低下や不整脈が抑えられることを、ラットを用いた実験によって明らかにした。

この成果により心筋梗塞のメカニズム解明と、その応用による心筋梗塞の予防・治療法の開発が期待される。

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