大日本印刷は,ノートパソコンやデジタルサイネージなどの薄型ディスプレイに対応した,高性能な静電容量式タッチパネル用電極フィルムを開発した。この製品は,国内の銅メッシュで最も細い3μmの線幅と,極めて低いシート抵抗,,フィルム両面への電極形成などにより,視認性が高く,薄型化にも対応した大画面のタッチパネルを実現する。
小型のタッチパネルに使用されている電極フィルムの多くはITOを導電材料として使用しているが,ITOは抵抗値を下げられないことから大型化が困難だった。また,抵抗値の低い金属の導電材料をメッシュ状に形成した電極フィルムも開発されているが,メッシュ部の金属反射による視認性低下が課題となっている。
今回開発したのは,銅を製膜したPETフィルムにエッチング加工を施すことで,メッシュ状のセンサを形成した静電容量式タッチパネル用電極フィルム。線幅3μmまでの微細な電極の形成が可能なため,銅メッシュの電極パターンが目立たない。シート抵抗値は0.3Ω/□以下と非常に低く,良好な操作性を実現する。さらに,85インチまでの大画面に対応。また,フィルムの表裏にセンサを形成することも可能なため,薄型化にも対応している。
さらに,割れやキズが発生しにくいため,曲げて使用するようなフレキシブルディスプレイへの応用も可能。また,画面が大型化すると目立つ“虹ムラ”と呼ばれる多色のムラも,超複屈折率ポリマー基材を選択することにより抑えることができる。
詳しくはこちら。