オムロン,電鋳技術を採用した高密度実装IC検査向けプローブピンを発売

オムロンは,電気メッキの方法で形成した微細電鋳プローブピンを開発し,量産を開始した。プローブピンは電子部品の検査用途に使用されるコンタクト端子。微細電鋳プローブピンは、切削加工技術では実現が困難な狭ピッチ化,自由接点形状,複数接点,高電流対応と優れた特性を実現している。

無題

電子部品の検査にはプローブピンが使用されているが,高密度実装デバイスでは,多くの検査箇所を測定することが求められるため,複数本のプローブピンをできるだけ狭い間隔で多数配列する必要がある。プローブピンは通常,円筒形状に加工され,接点部,コイルスプリング,それらを納めるチューブという複数の部品で構成されていることから,以下の課題がある。

  • 切削加工による細径加工に限界があるため,更なる狭ピッチ化が困難となる。
  • 複数の部品構成により導通経路が複雑になるため,接触抵抗が不安定化する。
  • コイルスプリング細径化により導体抵抗が増大し,発熱と断線が発生する。

そこで同社は,独自の電鋳微細加工技術を活用した新構造によりこれらの課題を解決し,従来のプローブピン構造とは全く異なった電鋳プローブピンを開発した。この製品は,

  • 板構造の採用により,狭ピッチ化が容易。
  • 高精度な自由形状形成技術により,一つの部品でバネ部と継電部を実現
  • 金型が不要のため、カスタム品を短納期で実現

といった特長を持つ。

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