京都大学と日立造船株式会社が共同研究を行った「無動力かつ人的操作が不要な陸上設置型フラップゲート(防水設備)」が、実用化されることとなった。本設備は、津波や高潮、洪水そのものの浸水による浮力を駆動力として利用し、浸水を防ぐという、新しい作動原理の津波対策設備。
東日本大震災では、多くの水門や陸閘(りっこう)が停電で遠隔操作できない状況となり、手動によるゲート閉鎖作業に従事した消防団員が数多く被災した。本設備は人的操作を必要としないため、操作者を危険にさらすことがない。さらに、事前閉鎖の必要がなく、津波が到達するまで避難を妨げないことから、平成25年3月に国がまとめた「水門・陸閘等の整備・管理のあり方(提言)」の中でも今後の活用が期待される技術として明記されている。津波対策設備として以外にも、近年、増加傾向にある都市水害等、さまざまな水害への対策設備(洪水、高潮、避難ビルや地下街の出入口など)として利用可能。
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