岡山大、クオドリウイルスファミリーに兄弟発見

岡山大学資源植物科学研究所教授の鈴木信弘氏の研究グループが、第2のクオドリウイルス系統を世界で初めて詳細に解析した。

現在、国際ウイルス分類委員会により 87 の科が認知されている。その後、同教授らが提案した2つの新しい科(Megabirnaviridae, Quadriviridae)が認められた。これまでクアドリウイルス科については、代表種として認められている系統しか解析例はなかった。本論文では、第2のクオドリウイルス系統を詳細に解析した。

一連の研究の大目的は白紋羽病菌を病気にする(果樹に対する病原力を衰退させる)ウイルスを使用して果樹を白紋羽病から防除(ヴァイロコントロールと提唱)することだった。鈴木氏らは既に強力なヴァイロコントロール因子となるようなウイルスの発見に成功。同時に、菌類には実に多様なウイルスのナノ世界が存在することを示した。

すなわち、既に 10種以上の新種ウイルスを発見し、そのうち2種は新しい科に属することを提案し、国際ウイルス分類委員会に承認された。今後も、次々と新しい種、属、あるいは科に属する菌類ウイルスが発見され、その中にヴァイロコントロール因子として有望なウイルスが含まれることが大いに期待される。

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