NHK技研,単一周波数ネットワークによるSHVの地上伝送実験に成功

NHK放送技術研究所は,時空間符号化の手法を用いた単一周波数ネットワーク(SFN)によるスーパーハイビジョン(SHV)の地上伝送実験に成功した。

現行の地上デジタル放送では,周波数を有効に利用するために,複数の送信局で同じチャンネルを使用するSFN技術が使われているが,このSFN技術では,2つの送信局から同一チャンネルで同じ波形の信号を送信するため,それらの電波を同時に受信すると,互いに弱め合う周波数が生じ,受信品質が劣化するという課題があった。

今回新たに開発したSFN技術では,時空間符号化を用いて送信所ごとに異なる波形の信号を生成し,各送信局から別々に送信する。受信側では,異なる信号を受信するため,電波が互いに弱め合うことなく,より安定して受信することが可能となった。

この研究成果は,5月30日~6月2日に開催する「技研公開2013」で公開する。

詳しくはこちら