九州大学生体防御医学研究所教授の山﨑晶氏、助教の三宅靖延氏、大学院医学系学府の豊永憲司氏、森大輝氏らを中心とする研究グループは、結核菌を認識する新しいセンサーを発見した。
研究グループは結核菌の受容体としてMincle という分子を発見している。このMincleは結核菌の主成分を認識し、宿主の免疫反応の重要な働きを担っているが、感染前はほとんど発現しないために,Mincleが作られるメカニズムや,そのきっかけとなる最初の結核菌センサーは不明だった。
今回研究チームは、Mincleによく似たMCL と呼ばれる分子に注目。MCLが結核菌を最初に感知する重要な働きを持っていることを突き止めた。また、MCL には獲得免疫を活性化させる作用があることも明らかとなり、今後、さまざまなワクチンアジュバント(免疫賦活化物質:免疫力を活性化する物質)の開発につながることが期待される。
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