NEDOと日立、次世代石炭火力発電向けガスタービンクリーン燃焼技術を開発

NEDOと日立製作所は、石炭ガス化複合発電(EAGLE)パイロットプラントにおいて、次世代石炭火力発電プロジェクトにおいて開発中のCO2回収機能付石炭ガス化複合発電向けガスタービン燃焼器を用いて、希釈剤を使用せずにNOx排出量を10 ppm未満(ドライ-シングルNOx)に低減する新しい燃焼技術を開発した。

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CCS-IGCCは、CO2排出量の大幅な低減が期待される次世代石炭火力発電技術。しかし、ガス化した石炭を燃焼する過程で大量のNOxが発生することと、その対応策である希釈剤を用いたNOxの抑制手法には、発電効率が低下するという課題があった。

NEDOと日立は、希釈剤を用いることなく、環境規制を満たす燃焼技術として、水素を含む燃料を安定的に燃焼させると共に、NOxの排出量を低減できる「多孔同軸噴流バーナー」を開発した。日立の施設内に於ける石炭ガス化ガスを模擬した試験用燃料を用いた試験に加えて、今回、EAGLEパイロットプラントでガスタービンの実機と石炭ガス化ガスの実物を用いた試験を行うことで、NOx発生量を環境規制値以下に抑制できる性能を確認した。

今回の成果は、CCS-IGCCプラントの実用化に向けて、高効率発電を実現しつつ、NOxの排出基準値以下で実用運転できる可能性を示したはじめての成果になる。

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