富士フイルム,複数モニタで同じ色再現の映像の確認を可能にするデジタル映像制作用色管理システムを発売

富士フイルムは,映画やテレビ,CMの撮影現場で高精度な色管理を可能にする,デジタル映像制作用色管理システム「Image Processing System IS-mini(イメージプロセッシングシステム アイエス ミニ)」を,米国および日本において6月上旬より発売する。

デジタル編集工程で使われる多種多様な機器やソフトウエアにおいて,統一的に色管理を行うことは依然として非常に困難で,撮影監督が表現したい色を撮影現場で作り出し,その色を映像の編集・仕上げを行うポストプロダクションで,いかに効率よく高精度に再現するかが課題となっている。

特に,複数のモニタを使って映像を確認するとき,モニタの特性が異なっているなどの理由により色再現に差異が生じることがあり,モニタで映像を確認しているスタッフ全員が同時に正しい色再現の映像を撮影現場で確認することは困難だった。

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「IS-mini」は,入力された映像信号を内部に記録された色変換テーブル(LUT)に基づきリアルタイムに変換し,最適な色をモニタ上で出力するデジタル映像処理装置。「IS-mini」をメインカメラ,メインモニタと接続した同社デジタル映像制作用色管理システム「IS-100」と連動させ,この「IS-mini」に接続する撮影用カメラと映像確認用モニタの機種情報を「IS-100」に登録すると,「IS-100」から「IS-mini」に自動的に色変換テーブルが送り込まれ,「IS-mini」に接続された撮影用カメラと映像確認用モニタでもメインカメラ,メインモニタと同一の色管理が可能になる。

これにより,大規模なデジタル映像撮影現場でも,2台以上の撮影用カメラ,2台以上の映像確認用モニタで,正しく色管理された最終仕上がりの映像を確認することが可能となる。また,それぞれのカメラ向けに色調整を独立して行なうこともできる。

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