村田製作所は,ワイヤレス電力伝送システムの新技術として「直流共鳴 (Direct Current Resonance)」方式を開発した。この方式は,直流の電気エネルギーを電磁界エネルギーに変換し、「電磁界共鳴フィールド (Electromagnetic Resonance Field) 」と呼ぶ新しい物理現象を用いて電力を伝送する新技術。
直流電力源より直接共鳴フィールドを形成するため,エネルギー変換効率を高めることができる。また,電力伝送システムにおける電力変換回数を削減でき,シンプル化と高い電力効率を達成する。さらに,共鳴フィールドを拡大することで,さまざまな利用シーンでの応用が期待できる。
従来方式と比較すると
- 磁界共鳴方式と比べ,構成がシンプル,小型軽量となり,システムの電力効率を高められる
- 電磁誘導方式と比べ,送電,受電の配置自由度が高く,重い磁性体 (鉄) や巻線 (銅) は不要
- 電界結合方式と比べ,伝送距離を大きくしたいときに優位。物理的接触はなくてもよい
- 無線電波方式と比べ,伝送電力が大きい。送電装置、送受電デバイスを小型にできる
といったメリットがある。
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