東工大ら,人類と地球にとって持続可能な開発目標の指針を発表

東京工業大学大学院社会理工学研究科の蟹江憲史准教授ら11人の国際科学会議(ICSU)を中心とする研究グループは、ミレニアム開発目標(MDGs)に続く2015年以降の開発アジェンダを構成する持続可能な開発目標(SDGs)のあり方について、3月21日発行の学術雑誌「ネイチャー」誌上で発表した。

人類と地球の両方にとって望ましい開発目標を設定するのは非常に困難なことである。しかし、今回発表された6つの目標提案は、このような目標設定が可能であることを示すもので、国連で議論が開始されたばかりのSDGsのあり方を決定する方向性に大きな影響を与えるものである。

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導かれた6つのSDGs の具体的仮目標
① 生命や生活の豊かさ
貧困をなくし、教育、雇用と情報へのアクセスを改善、健康状態や居住状況の改善、不平等の改善により福祉を向上する一方で、持続可能な消費や生産活動の実現を目指す。
② 持続可能な食糧の確保
飢餓をなくし、持続可能な生産、配分、消費システムを通じ、栄養源の確保を含む長期的な食料確保を達成する。
③ 持続的な水資源の確保
水資源の統合管理により効率的に配分することで、きれいな水や基本的な衛生状態を誰もが手にできるようにする。
④ クリーンなエネルギーの普及
全世界でクリーンエネルギーを安価で身近なものとすることで、環境汚染や健康被害を最小限に抑えると同時に気候変動を緩和する。
⑤ 健全で生産的な生態系
適正な管理、評価、測定、保全、修復により生物多様性と生態系を維持する。
⑥ 持続可能な社会のためのガバナンス
上記5つの持続可能な開発目標(SDGs)を実現するため、あらゆるレベルにおいてガバナンスと制度を変革する。

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