ナイトライド・セミコンダクター,1個の大面積チップによる高効率・超高出力UV-LEDを開発

ナイトライド・セミコダクターは最高レベルとする2.2mm角大面積チップによる高効率・超高出力UV-LEDを開発した。従来のLEDの出力は,チップの面積に比例して大きくなるが,発生する熱がチップ内にこもり,また電流が偏って流れてしまうため,チップの大面積化は困難だった。そこで従来は1個のパッケージに複数個のチップを実装(マルチチップタイプ)していたが,光源が複数のため焦点が定まらない。さらには駆動電圧が高くなるというデメリットがあった。

今回,開発に成功した超高出力UV-LEDは1個の2.2mm大面積チップで大出力を実現した。具体的には,チップ内の熱を効率的に外へ逃がす構造と,電流が均等に流れる電極構造とすることで大面積化に成功。また,1チップなので光学設計が容易となり,且つ駆動電圧は約4Vと低く,回路設計と電源設計もし易くなるとしている。

開発したUV-LEDは波長380nmで出力3,200mW(最大定格3,000mA),波長400nmで出力3,600mW(最大定格3,000mA)。パッケージサイズは大・中・小の3種類の合計6種類をラインナップする。アプリケーションに応じて最適な波長,出力を選定できるとしている。

また,ただ単に出力が大きいということではなく,電気を光に変換する効率(外部量子効率)も35%以上と世界最高レベルの変換効率で,高い省エネ性も実現した。寿命は約1万時間(保証は1,000時間)。4月上旬にもサンプル出荷を開始する予定で,サンプル価格は3,000円としているが,量産時には10万個@1,000円(波長とサイズによって異なる)を計画している。

写真