国立環境研究所の研究グループは、平成23年3月11日に発生した東日本大震災に伴う事故によって東京電力福島第一原子力発電所から放出された放射性セシウム(セシウム137)の陸地への沈着量を大気シミュレーションによって精度高く再現することに成功した。
3種類のセシウム137放出量推計値を用いた大気シミュレーション結果を航空機モニタリングの観測結果を用いて検証したところ、3種類のうちの一つである日本原子力研究開発機構(JAEA)による推計結果を基にしたシミュレーションが、観測された沈着量分布を最も良好に再現することが分かった。日本の陸上へのセシウム137の総沈着量のシミュレーション結果(2.2PBq)は実測値(2.4PBq)とよく一致しており、またシミュレーション結果は高沈着量地域(10kBq m-2以上)において57%の地点で実測値を1/2-2倍、96%の地点で実測値を1/10-10倍の範囲で再現していた。
詳しくはこちら。