東京工業大学とNTTドコモは共同で，11 GHz帯における屋外移動通信環境下での伝送実験を2012年12月11日に行い，上り（移動局→基地局）最大毎秒約10 Gb/sのパケット信号伝送に世界で初めて成功した。

実験は，平均時速9 kmで移動している移動局装置から400 MHzの帯域幅で複数のアンテナから異なる信号を同時に送るMIMO空間多重技術を使って送信し，基地局装置で受信。64QAM（直交振幅変調）に変調された異なるOFDM（直交周波数分割多重）信号を8本のアンテナで送信した。また，電波の直進性が強い11 GHz帯においてMIMO空間多重を安定的に動作させるため，基地局装置では16本の受信アンテナを用いた。これらの技術により，最大約10 Gb/sのパケット信号伝送を実現し，MIMO空間多重における信号検出法としてターボ検出を適用することにより，10 Gb/s信号伝送が実現可能な範囲を広げられることを実証した。

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