日立は,複数のデータセンタを広域ネットワークで結んで運用する大規模なクラウドシステムを対象に,深夜や早朝などサービスの利用が減少する時間帯に,サービスの質を落とすことなく不必要なサーバを決定する技術を開発した。
これは,必要なサーバのみに負荷を集約(片寄せ)して省電力化を実現するため,複数のデータセンタに配置されている膨大な台数のサーバの中から,サービス品質を維持するために必要なサーバを,ネットワークの通信容量も考慮した上で短時間に決定する技術。通信容量を考慮することで,必要なサーバを決定した後で,通信容量が足りなることによるサービス品質の劣化を防ぐことができる。
今回,4地域に分散するデータセンタを模擬した大規模クラウドシステムを試作し,各データセンタに模擬的に配置された合計1,000台の仮想的なサーバを対象とした検証を行なった結果,所要時間6分で、20~30%の省電力化を実現するサーバ負荷の片寄せパターンを決定できることを実証した。
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