日立は,電力,交通,都市開発などの社会インフラシステム分野でのM2Mを,クラウドコンピューティングシステム(以下,クラウドシステム)で実現するための,高速応答ネットワーク技術を開発した。
これは,制御対象となる機器に取り付けたセンサから取得したデータを,ネットワーク上に分散配置した情報処理ノードで処理するもの。センサデータをデータセンタに設置したサーバまで送信して処理する従来の方法に比べ,通信遅延の影響をほぼ受けることなく,即時性の高い制御を実現することが可能となる。
今回,情報通信機構が運営する試験ネットワークを介して接続した神奈川県川崎市および宮城県仙台市の2地点を利用し,約1,000個のセンサを模擬したデータを処理する実験を行なったところ,高い即時性が要求される制御システムで必要な応答時間10ミリ秒以下の性能が得られることを確認した。
この成果の一部は,総務省委託研究「セキュアクラウドネットワーキング技術の研究開発(インテリジェント分散処理技術)」および「広域災害対応型クラウド基盤構築に向けた研究開発(高信頼クラウドサービス制御基盤技術)」によるもの。
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