月刊OPTRONICS 特集序文公開

6Gにおけるサブテラヘルツ帯活用に向けたNTTドコモの取り組み

著者:NTTドコモ 須山 聡,福田敦史,久野伸晃,梶 敦次,木戸康博

1.はじめに

第6世代移動通信システム(6G)では,5Gで使用されている28 GHz帯のミリ波帯に加えて,より高い周波数帯を利用することで,ピークデータレートが100 Gbpsを超える超高速データ通信の提供が期待されている。ミリ波帯よりも高い周波数帯として92 GHzから300 GHzまでの周波数帯を対象とした,所謂サブテラヘルツ帯の活用が想定されている1)。一方,5Gのミリ波帯普及が世界的に進まない状況を踏まえて,6Gに向けてはサブテラヘルツ帯に代わって7 GHzから24 GHzまでのミッドバンド(Frequency Range 3:FR3)の利用が近年注目されており,3GPP標準化における6Gの要求条件(要求性能)においてもピークデータレートとして36 Gbpsが設定されている2)。現在,6Gの導入が予想される2030年ぐらいからのサブテラヘルツ帯の活用は現実的ではないものの,6G時代である2030年代半ばから後半にかけては,将来予測されるデータトラヒックの増加や,人・モノ双方,あるいはそれらに付随するAIからの多様な通信要求に対応するため,継続してサブテラヘルツ帯の活用が期待されており,それに向けての着実な技術開発が必要である。具体的には,サブテラヘルツ帯の電波伝搬特性を解明した上で,それに適した無線アクセス技術を確立し,その有効性を実験により実証するとともに,移動通信で使用できるレベルの安価な無線装置を構築するためのデバイス技術や装置化技術の研究開発が重要である。本稿では,サブテラヘルツ帯の6G活用に向けてNTTドコモで進めている研究開発の取り組みや,光技術・無線技術の融合による無線デバイスの進化に関する展望について概説する。

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