月刊OPTRONICS 特集序文公開

小型衛星搭載非冷却赤外線カメラの開発

著者:ビジョンセンシング 水戸康生

1.背景

 最近の世界情勢で特にロシアによるウクライナ侵攻に伴う紛争など,人工衛星の情報が紛争の状況を左右する重大なインフラとなっている。日本で活躍している天地人は,人工衛星からの赤外線カメラ画像を購入し,地中に埋設している水道管の漏水リスクを自治体等に提供している。アストロスケール社では,宇宙デブリの追跡のため赤外線カメラが使用されている。地球に接近する小惑星の軌道を人工衛星の衝突によって変更する「地球を守る惑星防衛の技術実証」として,DART ミッション(NASA)が行われた。その結果を検証するためHera ミッションでその小惑星に軌道を観測する人工衛星にも宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発した非冷却赤外線カメラが搭載され撮像に成功していると聞いている。こ
のように,宇宙での赤外線カメラの需要が大きく高まっている。

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