近年、加工技術の進歩により、光の波長よりも微細な構造(サブ波長構造)を実現することができるようになってきた。こうした微細構造をつみ重ねることによって、特異な光伝播や光物性のマクロな発現を制御することが可能となってきている。そのような例として、フォトニック結晶におけるスローライトや表面プラズモンによる電場増強、メタマテリアルにおける特異な屈折などがあげられる。
本講座はこのように発展著しい「ナノ領域の光学」を、基礎から分かりやすく解説するチュートリアルである。各項目ともその分野の最先端で活躍中の先生方に、屈折率分散や群屈折率の概念から、ナノ光学に特有な現象の原理の理解と、それらの制御をもとにした様々な応用まで系統的な解説をお願いすることとした。
微細構造での光の振る舞いを理解するにはスカラー理論では限界があり、必要に応じて偏光を扱う必要があるが、物理的な意味を見失わないよう配慮した内容を目指している。またシミュレーション技術として不可欠なFDTD法(有限差分時間領域法)についても、具体的な応用を念頭に置いて解説する。微細構造の光学を基礎から応用まで学びたい若手技術者、新しい光学の応用を目指す光学設計者に最適な、コンパクトで役に立つ講座である。
- 定員:
- 25名
- URL:
- http://www.joem.or.jp/pamph_nanooptics.pdf
お問合せ先:一般社団法人 日本オプトメカトロニクス協会 事務局
TEL: 03-3435-9321
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