東芝,世界初となる15nmプロセスを用いたNAND型フラッシュメモリの量産を開始

東芝は,世界で初めて15nmプロセスを用いた2ビット/セルの128ギガビット(16ギガバイト)のNAND型フラッシュメモリを開発した(プレスリリース)。今月末から四日市工場の第5製造棟で,現行世代の19nm第二世代品から切り替えて順次量産を開始する。現在建設中の第5製造棟(第2期分)の完成後,今年の秋には同棟でも製造を行なう。

開発した新製品は,世界最先端の15nmプロセスを適用するとともに周辺回路の工夫により,世界最小クラスのチップサイズを実現した。19nm第二世代品と比較して書き込み速度はほぼ同等,また,データ転送速度は高速インタフェース仕様の採用により,1.3倍の速さである533メガビット/秒を実現している。

さらに,プロセスを採用した3ビット/セル製品も第1四半期中の量産開始を計画しており,並行して開発している高性能NANDコントローラを組み合わせてスマートフォンやタブレットPCなどに展開する予定。また,SSDの開発も進め,ノートPCなどへの搭載を図る。

同社は,ロードマップ通り微細化を進めており,今後も積極的に最先端プロセスに切り替えることで,生産性を高め,競争力強化につなげたい考えだ。また,スマートフォン,タブレット,薄型PC,メモリカードなどのコンシューマ製品に加え,高い信頼性が求められるデータセンタ向けのエンタープライズSSDなど多種多様なユーザニーズに対応するため,幅広い用途に向けた製品開発を進めていくとしている。