約500万年前にこの地球上に現れた人類は,猿人~原人~旧人~新人へと進化し,火を使い石器を作り,そして土器を発明したことで食材を煮炊きするようになりました。一部の歴史家はそんな土器の発明を“人類最大級の発明”と評価しています。ネアンデルタール人が滅び,ホモ・サピエンスが生き延びたのは土器の発明によるともいわれています。粘土質の土で器の形を作り,それを焼き上げることで水が漏れない器を考え出したのです。人類が初めて手にした化学変化の産物でもありました。
最も古い焼き物は,チェコのモラビア地方で発掘されたもので約3万年前に作られたとされていますが,器としての機能はありません。その後,日本列島を含む東アジアの他,西アジア及び南米大陸でも土器が発掘されています。何れも独自に作られたもので1万年を超えるものはないだろうといわれてきました。しかし日本の縄文時代の土器は1万年以上前に作られていたのです。
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