最近は“食品ロス”に関する話題を頻繁に聞くようになりました。2015(H.27)年の国連サミットで採択されたSDGs(持続可能な開発目標)には17の開発目標があり,“目標12”で掲げられる「つくる責任つかう責任」 の小項目の一つにも挙げられています。「2030年までに小売・消費レベルにおける世界全体の一人当たりの食品廃棄物を半減させ,収穫後損失などの生産・サプライチェーンにおける食品ロスを減少させる」との項目です。
一方,農林水産省と環境省が今年4月に,2016(H.28)年度推計値として国内での“食品ロス”が643万トン(事業系55%,家庭系45%)だったと公表しています。一人当たりの食品ロスに換算すると約50kgになり,世界一多いそうです。一方,世界で食糧援助が必要な量が320万トン/年と言われていますから,約2倍の食料が日本だけで捨てられている訳です(図1)。
食品廃棄の理由としては,鮮度低下や賞味期限切れな どが大きな比率を占めており,各業界で様々な対策を行っています。以下,もう少しそれらの背景,状況を見てみましょう。
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