3Dイメージングハードウェア・ソフトウェア市場
2024年には249億米ドルへ

5. アプリケーション別

5.1 消費者向け・モバイル
図2 3Dイメージング消費者向け・モバイル製品市場 地域別 2014−2024
図2 3Dイメージング消費者向け・モバイル製品市場 地域別 2014−2024

MicrosoftKinectはカメラベースの3Dセンサー製品として最初の成功例と言えるだろう。一般向けに3D技術の力を示した功績は大きいだろう。MicrosoftKinectソフトウェア開発キット(SDK)を利用すれば消費者社向け製品,モバイル以外でも簡単に同様の技術を採用することが可能となる。この技術をベースとする多くのデバイスが投入され,Kinectの注目度はより高くなった。

Tracticaでは消費者向け製品及びモバイルデバイスが3D技術の応用先として最も潜在性が高いと評価している。中でもゲーム用の応用が市場をけん引し,今後も引き続き人気であり続けるとしている。ゲーム機に加えて,3DはARやVRといった新技術とも切り離せない。

3D技術はマウスの代替技術としても適しており,多くの企業が3D技術によりコンピュータ入力を行うという課題に取り組むようになっている。レポートを作成するにあたり行ったインタビューではほとんど全ての企業がこの分野への進出に積極的で,将来的にも多くの応用が出現すると予見されている。

将来のアプリケーションの中にはステレオカメラを利用するものもあれば,そうでないものもある。いずれにしてもスマートフォンなど一般向け・モバイルデバイスに実装されるセンサー類は増加しており,3D技術にとって益々有利な環境が整いつつある。そうしたセンサーによって得られる追加の文脈情報は3Dイメージングの改善に利用される。例えば,マイクの集音とカメラの撮像を組み合わせ,森林で撮影するのか,街中なのか,予め周囲の環境を分析しておくことができる。

一般的な目的で利用される3D技術だけではなく,地質学調査に特化したタブレットを測量専用デバイスとして売り出すなど,特定のアプリケーションに最適化されたデバイスも検討されている。

GoogleのProjectTangoにより,様々なセンサーを備えたタブレットが開発され,幅広い範囲での応用が試みられている。Googleのプラットフォームでは,3Dイメージングに必要なセンサー,分析ツール全てが提供される。

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