2次元複屈折分布の高速・高解像イメージング技術

1. はじめに

図1 身の回りの複屈折媒体
図1 身の回りの複屈折媒体
日常の生活において,“複屈折”とは耳慣れない言葉であるが,私たちの身の回りには多くの複屈折を発現する物体や物質がある(図1)。複屈折は,屈折率の異方性を表す言葉である。例えば結晶においては結晶面の方位ごとに屈折率が異なるため,結晶性を示す媒体は複屈折媒体となる。従って,食卓の砂糖等も複屈折媒体となる。結晶というと硬い塊をイメージしてしまうが,実際には柔軟な材料でも明確に複屈折を示す。特に20世紀以降ものづくりの材料として急速に台頭した高分子材料(プラスチック材料)は,加工・成形の段階で分子鎖が配向し結晶化することで優れた機械的強度を付与され,結果として複屈折を発現する。

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