横河電機,ファイバセンサで海底電力ケーブルを監視

横河電機は,光ファイバ温度センサにより海底電力ケーブルの状態を監視する「OpreX Subsea Power Cable Monitoring」を発売すると発表した(ニュースリリース)。

洋上風力における海底電力ケーブルは,自然災害や事故などに起因する不具合や損傷の発生率が高いことに加え,損傷した際に電力が得られないなど金額的な損失も大きいため,定期的な点検と保守が欠かせない。ただし,ケーブルは海底に埋設され長距離に渡っており保守には作業船やダイバーの手配などが必要になることから,多額のコストが発生している。

この製品は,同社の光ファイバ温度センサを活用することで,海底電力ケーブルの温度を常に把握し,特徴的な変化があった位置を特定する。これにより,最適なタイミングでメンテナンスを行なう状態基準保全(Condition Based Maintenance)を可能にし,定期的な点検や保守にかかる費用や工数の削減,および操業効率の最大化に貢献するという。

この製品は,新設のみならず既設の洋上風力発電設備にも対応可能。また,同社製品である「OpreX Collaborative Information Server」(統合情報サーバ)にてこの製品や映像監視ソリューションなどの画面を統合できるため,例えば,操業の管理画面で情報を一元管理できるなど,快適で高効率なオペレーションを可能にするとしている。

その他関連ニュース

  • NTTら,画像認識AIで鋼材の腐食検査を実証実験 2024年10月03日
  • 東京都とJAMSTEC,海底光ケーブルで海底火山観測 2024年08月29日
  • 【解説】海底の光ファイバーが,来る大震災から世界を救う 2024年08月08日
  • 芝浦工大ら,サブテラヘルツ波でコンクリートを透視 2024年08月08日
  • 古河電工,レーザーで船体の錆・塗膜を除去 2024年04月15日
  • 中大ら,CNT型のMMW-IRセンサで非破壊検査 2024年01月22日
  • 産総研ら,ドローン空撮で橋梁のたわみを精密計測 2024年01月16日
  • リコー,路面簡易点検支援サービスを開発 2023年12月13日