浜松ホトニクスは,半導体レーザーの生産能力を増強するため,都田製作所(浜松市浜名区新都田)に建設をしていた新棟が完成し,11月より本格稼働を開始すると発表した(ニュースリリース)。
同社では,計測や分析,加工,FA,メディカルなどの各分野に使われる半導体レーザーやレーザー発振器,各種レーザーを使った応用製品を開発,製造,販売している。今回竣工する新棟では,事業所内に点在している半導体レーザーの後工程を集約するとともに,製造エリアを拡張することで需要の拡大に対応する。
また,製造工程間の作業動線を最適化するとともに,最新の製造装置や検査装置を導入し,工程の自動化や効率化を促進することで生産性向上を図るとしている。この新棟は耐震構造を採用し災害対策を強化するとともに,断熱構造や太陽光発電設備,高効率機器などの環境対策を積極的に取り入れたという。
同社は,受光,発光の両素子を前工程から後工程まで一貫して生産しており,用途に応じた最適な素子を開発,製造し受発光素子をセットで提案できるという強みがある。今後もこの強みを生かし,半導体レーザーの売り上げ拡大を目指す。
新棟の概要
総工費:約41億円
収容人員:約160名
生産品目:半導体レーザー
生産能力:約2500万個/年間(シングルチップ換算)