日立製作所とイオンモールの研究グループは,複数の店舗が集まるショッピングモール向けに,入居店舗の取扱い商品情報を自動収集し,店舗横断で商品を一括検索できるシステムの実証実験を開始する(ニュースリリース)。
このシステムでは,各店舗会社が独自に運営するEC(Electronic Commerce)サイトから商品の画像・概要・価格などの各種情報を自動収集してショッピングモールの商品データベースを構築し,モール内に設置された端末からデータベースに蓄積された商品を検索できるサービスを提供する。
これにより,実店舗がショッピングモール専用の商品データベースを構築・管理することなく,顧客はモール内の端末でキーワードを入力するのみで,ショッピングモール内での商品の一括検索を行なうことが可能になるという。
このシステムは,日立が開発した高速類似画像検索技術「EnraEnra(エンラエンラ)」を搭載しており,検索した商品や,顧客のスマートフォンに保存された画像に似た商品(形や色など)を検索して一覧表示することができ,類似商品の比較検討が行なえるという。
「EnraEnra」とは,画像自体から,色分布や輝度勾配パターンの分布などの情報を数値ベクトル化した「画像特徴量」を自動的に抽出し,それをもとに類似画像を検索する技術。画像に関連するキーワード情報が付与されてない画像データも検索することが可能となる。
さらに,購入したい商品の販売店舗の場所を表示することや,おすすめ商品やタイムセール情報も確認できるという。これらにより,顧客の買い物の利便性向上,およびショッピングモール内店舗での購買機会向上への貢献をめざすとしている。