パナ,8K有機センサーカメラシステムを発売

パナソニックは,世界初の8K有機センサーを搭載した,8Kカメラシステムを開発した(ニュースリリース)。2019年秋の発売を予定している。

8Kマルチパーパスカメラ「AK-SHB810」は,PLレンズマウントを採用した小型軽量のボックスタイプカメラ。世界初となる8K有機センサーを搭載。有機薄膜を光電変換部に用いた積層構造により,効率的な光電変換と電荷蓄積を両立した。

8Kの高解像度で明暗差に対応する広ダイナミックレンジ,スキュー歪やフラッシュバンドの無いグローバルシャッター,電子NDフィルター機能を実現した。

カメラユニットと,光ファイバーケーブルで接続するイメージプロセッシングユニット「AK-SHU810」からは,8K/4K/HDの映像出力が可能。従来以上に高画質な8K映像と小型軽量なマルチパーパスカメラの汎用性により,放送と映像制作の幅広い用途に対応するという。

新開発の有機センサーは光電変換部に有機薄膜を用いることで,電荷蓄積部を下層に配置した積層構造を実現。それぞれが完全に独立した構造により,光電変換と電荷蓄積をともに効率的に両立する。まず光電変換部においては受光部の面積が拡大し,明暗差に対応した広ダイナミックレンジを実現するので,明暗差の大きなシーンでも,8K高解像度での撮影が可能となる。

また,電荷蓄積と読み出しの効率化により,全画素を同時露光するグローバルシャッターの搭載を可能にした。これにより,ローリングシャッターモード時のスキュー(高速で動く被写体が歪む現象)、フラッシュバンド(露光中のフラッシュにより画面の上下で明暗差が生じる現象)がない,正確な撮像が可能とする。

さらに有機センサーは,有機薄膜に加える電圧を制御することで感度を変更可能。電子NDフィルターは連続的な無段階の感度設定が可能であり,撮影の自由度がより向上しているという。

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